皆さんは床材のショールームと聞くとどのような印象をお持ちでしょうか。実際に床材を見たいが敷居が高いような印象があるという方もいらっしゃるかもしれません。この記事では私が様々なショールームを訪れて感じたことをお伝えし、皆さんがショールームを訪れる手助けができればと思っています。また、なぜショールームを訪れるのかという疑問や、ショールームを訪れるメリットについてもお伝えできたらと思います。

1.なぜショールームに行くのか？

床材のショールームについての最初の疑問は、なぜショールームへ行かなければならないのかというところだと思います。床材を探していらっしゃる方は、皆さん理想のお部屋のイメージを持っていらっしゃることと思います。床材はお部屋の雰囲気を大きく左右するものですし、慎重に選びたいものですが、カタログで見た印象と実際に見たときの印象が異なる場合があります。また、サンプルを取り寄せて確認した場合でも、広い面積で見ると見え方が異なるといった場合もあります。

ショールームを訪れる最大の理由は、お部屋の理想のイメージと実際の商品の見え方のギャップを埋めていくことにあります。よりイメージに近いお部屋作りのためにも、ぜひ一度ショールームを訪れて、広い面で見たときにどのような見え方になるのか確認しておくとよいかと思います。

2.ショールームを訪れるメリット

ショールームを訪れたほうが理想のイメージに近づきやすいということはご理解いただけたかと思います。ここからは、ショールームを訪れることのメリットについて、より詳しく見ていきたいと思います。

・床材を実際に見て確かめることができる

先に書いた内容と重複する部分がありますが、最大のメリットは床材の質感を実際に見て確かめることができる点です。

質感と一口に言っても、床材の見た目の印象を決める要素は数多くあります。木肌の色味や木目の風合いはもちろんのこと、床材の幅や表面材の厚み、塗装などあげていけばきりがありません。結局のところ、実際に見たときの印象が、もっとも重要な基準になるのではないかと思います。

・担当の方に相談ができる

ショールームを訪れるメリットの2点目は、担当の方にさまざまな相談ができることです。商品のことについてなんでも質問できるのはもちろんですが、それだけではありません。例えば、お部屋のイメージを伝えて一緒に考えてもらったり、予算を伝えて検討可能なフローリングを提示してもらうなど、商品のこと以外にもさまざまなことを相談できます。

・フローリングの機能面について

ショールームを訪れるメリットの３点目は、床材の機能面について担当の方に確認ができることです。

フローリングを選ぶ際に気になるポイントの一つとして、機能面があげられます。水回りに無垢フローリングをつかってよいのか、ペットがいるがどのフローリングがよいか、子供が小さいが傷がつきやすいのではないかなど、機能面の心配事はなかなか尽きません。

こうした疑問に対する答えは、もちろんネット上にもある程度あるのですが、実際にはケースバイケースであることが多く、一概にこうだと言い切れない部分が多くあります。ショールームではお客様のお悩みに合わせてご提案ができるので、安心してお買い上げいただくことができるかと思います。

3.実際にショールームで聞かれたこと

いざ床材のショールームへ向かおうと思っても、何を聞かれるのか不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。そこで、今回は私がショールームを訪れた際に実際に聞かれた点を、いくつかお伝えしていこうと思います。

・自宅の床の現況

多くのショールームでは、最初に床の下地の現況を聞かれました。床の下地は大きく分けて2種類あり、木下地とコンクリート下地に分けられます。木下地はほとんどのフローリングを施工することが可能なので、さまざまな商品を選ぶことができます。戸建ての場合はほとんどがこの木下地です。

コンクリート下地の場合、選べる床材が限られてきます。古いマンションなどに多い建築方法なので、中古マンションのリノベを検討されている方はコンクリート下地である可能性が高いかもしれません。

・施工を行う業者について

ショールームでよく確認される点の一つに、施工業者についての確認があります。ショールームはもちろん、お施主様がひとりで行っても何の問題もないのですが、最終的に商品が卸されるのは施工業者です。お見積もりについても、施工業者を通してしか見積が取れないメーカーや店舗もあります。もし決まっていれば、施工業者の連絡先などを控えていきましょう。

4.福岡近郊のフローリングショールーム一覧

ところで、気になってくるのはどのショールームにいけばよいのかということかと思います。この記事では、私自身が実際に訪れた福岡近郊のショールームをご紹介していこうと思います。

・マルホン

株式会社マルホンは静岡県浜松市に本社を置く、無垢木材の老舗企業です。福岡にもショールームがあり、多くの床材のボードやサンプルを見ることができます。マルホンのショールームの特徴はコンパクトなボードが非常にたくさん用意されていることです。お求めの床材を実際に触ったり、歩き心地を確認したりできます。

また、フローリングのお手入れについてスタッフの方が実演を見せてくださったりするなど、ショールームでしか体験できない無垢材の魅力をたくさん感じることができます。取り扱いは無垢フローリングが専門で、合板のフローリングは比較的扱いが少なくなっています。

無垢材については、杉やヒノキなどの国産材のフローリングのラインナップも豊富ですし、表面加工や塗装を選べるのも嬉しいポイントです。無垢フローリングにこだわるのであれば、ぜひ訪れてみてください。

・朝日ウッドテック

福岡市地下鉄東比恵駅から徒歩5分の距離にあるショールームです。床材だけではなく、羽目板・壁板の展示も多くあります。靴を脱いで上がるショールームなので、床材の歩き心地を十分に堪能できます。

取り扱いは挽板、突板が中心で、無垢フローリングの取り扱いはありません。複合フローリングに特化したラインナップなので、挽板だけでもグレードや幅、樹種が豊富に用意してあります。

塗装はメンテナンスフリーにこだわったウレタン塗装がほとんどなのですが、質感は非常にマットで工業的な艶感はあまり強くありません。挽板・突板を選ぶなら一度見ておきたいショールームです。

・ウッドワン

博多の空港通り沿いのショールームです。床材のみではなくキッチンや建具まで、木材にこだわった商品を幅広く展開しています。

床材のラインナップは専門店に比べると少なくはなるのですが、なかでも個性的なのがピノアースという商品です。ピノアースは自社で植林を行い、30年かけて育てたパイン材を伐採してフローリングに加工した商品です。植林段階から自社で管理を行うため、無垢フローリングでありながら価格的にもリーズナブルな商品です。もちろん、挽板の商品展開もありますが、大きな面で確認できるのは一部の商品なので注意が必要です。

・サンワカンパニー

サンワカンパニーというと、床材よりも水回りの設備や建具でご存じの方が多いかもしれません。ショールームは博多リバレインモールの地下1階にあります。

床材の取り扱いも多くあり、無垢のフローリングもあれば塩ビタイルのものまで幅広く取り揃えてあります。タイルやシートのフローリングは非常にラインナップも豊富で、住宅のみならず店舗用としての利用も多そうな印象でした。無垢フローリングについては、樹種は豊富なのですがグレード等の区別はなく、無垢らしい色むらや節が目立つ商品が多くあります。合板やタイルとの差別化を図る意味での商品展開なのかなと感じました。

また、価格がワンプライスで、お施主様でも業者の方でも基本的に同一の価格なので、見積がしやすいところも便利なポイントです。

・ダイケン

ダイケンは内装材全般を取り扱う大阪のメーカーです。ショールームはキャナルシティ博多の3階にあります。

床材に関しての取り扱いは突板とシートが中心で、特に魅力的だと感じたのはトリニティという商品のシリーズでした。天然木ではなくシートのフローリングなのですが、木目の再現が非常にリアルで、一般的なシートのイメージとは異なる印象を受けました。幅広の規格や、立体感のある加工が木目柄の魅力をさらに引き出してくれます。

無垢や挽板の取り扱いはありませんが、シートや突板のフローリングをお探しの場合はぜひ立ち寄ってみるとよいでしょう。

・キャスオンライン

弊社キャスオンラインのショールームのご紹介です。博多区山王にショールームがございます。商品展開は無垢フローリングを中心として、挽板の商品も取り扱っております。

ショールームには1畳分ほどの大き目のボードや、実際に床に施工してあるスペースもあるので、実際に床貼りしたイメージが湧きやすいかと思います。カットサンプルもほぼすべての商品のサンプルがお渡しできます。ご予約不要ですので、お気軽にお立ち寄りください。

5.まとめ

床材のショールームというとなんとなく敷居が高いような印象を受けるかもしれませんが、実際にはわからないことは何でも聞いて相談できる場所です。皆さんの床材選びのお手伝いができればと思っておりますので、イメージ通りの空間づくりのためにも、ぜひ床材のショールームへ足を運んでみてください。