梅雨時期無垢フローリングどうする? 無垢材の変化と湿気対策

梅雨時期、無垢フローリングどうする? 湿気対策とお手入れの基本

じめじめと湿気の多い梅雨。
「無垢フローリングってこの時期大丈夫なの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか?

自然素材ならではの質感やぬくもりが魅力の無垢材ですが、湿度の影響を受けやすいのも特徴のひとつ。
無垢材は確かに湿度の影響を受けやすい素材ですが、それは言い換えれば「呼吸している自然素材」である証拠。
いくつかのポイントをおさえておけば、梅雨の間も快適に、そして安心してお使いいただけます。

この記事では、無垢フローリングと湿気の関係から、起こりやすい変化、そして梅雨を乗り切るためのお手入れ方法までを、わかりやすくまとめました。
無垢材をすでにご使用中の方はもちろん、これから検討している方にも役立つ内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

無垢フローリングは「呼吸する素材」

無垢フローリングは「呼吸する素材」

湿気での変化は、自然素材ならではの特徴。

湿気に反応する=自然な特徴です

湿度計

無垢材は、空気中の湿度を吸ったり吐いたりする性質を持った「呼吸する素材」です。
このため、梅雨のように湿度が高い時期には水分を吸収して膨らみ、反対に冬など乾燥した季節には水分を放出して縮むという、季節に応じた自然な動きが見られます。

この現象は、工業製品のように一定で変化しない床材とは異なり、無垢材ならではの特徴。
「膨張=不具合」と捉えるのではなく、素材が生きている証として受け止めていただけると、より心地よく付き合っていけるはずです。

よくある梅雨時期の変化

梅雨時期の変化

実際に梅雨のシーズンになると、無垢フローリングの表情にもいくつかの変化が現れることがあります。
たとえば、「床板の端がわずかに反って浮いてくる」「フローリングの継ぎ目が膨らんで、すき間が目立たなくなる」「歩くとわずかに軋む音がする」など、どれも湿気に反応して起こる自然な動きです。

こうした変化の多くは、梅雨明けとともに空気が乾燥してくると、ゆるやかに元に戻っていきます。
特に、反りや膨らみは目で見て少し気になる程度であれば、あわてて修理したり、押さえ込んだりせず、まずは季節の経過を待ってみることが大切です。

無垢フローリングは「変化すること」を前提として設計されています。梅雨の時期に少し表情が変わるのは、自然と調和しているからこそ起こる現象。
季節特有の事象を理解して向き合えば、不安に思うよりもむしろ愛着が深まるきっかけになるかもしれません。

2.梅雨にやっておきたい湿気対策

ちょっとした工夫で、梅雨時期だけでなくオールシーズンもっと快適に。

窓を開けるだけでも効果あり

窓を開ける様子

梅雨のジメジメした空気は、無垢フローリングにも少なからず影響を与えます。
ですが、対策は決して難しいものではありません。たとえば、朝や雨が止んだタイミングで窓を開けて換気するだけでも、床にとっては十分なケアになります。

湿気は、室内にこもることで滞留しやすくなるため、風通しをよくしてあげることがとても大切です。
無垢材は湿気を吸い込んでも、空気が入れ替われば徐々に放出してくれます。風を通すというひと手間だけでも、無垢材の呼吸を助けることにつながるのです。

除湿機やエアコンの「除湿モード」も活用を

除湿機やエアコン

どうしても外の湿度が高くて窓を開けられない日もありますよね。
そんなときは、エアコンの「除湿モード」や除湿機をうまく活用しましょう。

特に、フローリングの表面に湿気を感じるような日は、家具の下や部屋の隅など空気がこもりやすい場所に意識的に風を送ってあげるのがおすすめです。人の体と同じように、空間にも湿気のめぐりを作ってあげると、素材の安定にもつながります。

また、カーペットやラグを敷いている場合は、一時的に外して風を通すのも効果的です。
床に直接触れるアイテムが湿気をためこみやすいため、フローリングに直接風が当たる状態をつくるだけでも、変化の進行をゆるやかにすることができます。

3.気になる変化が出たときの対処法

「焦らず、様子を見る」が無垢材との上手な付き合い方。

まずは「様子を見る」が基本

もし、梅雨時期にフローリングに多少の反りやふくらみが出てきても、すぐに慌てて手を加える必要はありません。

というのも、多くの無垢材の変化は、空気が乾燥してくると自然と元に戻るからです。

無垢フローリングは、あらかじめ動く素材であることを想定して施工されています。
つまり、「季節によって変化するのが当たり前」であり、それを前提に設計・施工されているという安心感を持っていただければと思います。

目に見える変化があると不安になるかもしれませんが、まずは落ち着いて季節の移ろいを待ってみましょう。

どうしても気になる場合は施工店や専門店に相談を

とはいえ、変化の度合いが大きかったり、生活に支障を感じるほどの場合は、無理せずプロに相談するのがいちばん安心です。

そんなときは、施工を担当した工務店さんや、購入先のフローリング専門店に気軽に問い合わせてみてください。

 

写真を送るだけでアドバイスがもらえることもありますし、早めに対応しておけば安心して夏を迎えられます。

 

経験上変化が非常に大きいタイミングは無垢フローリングを張り上げた一番最初の梅雨時期でございます。
また無垢フローリングだけでなく造作工事などで作った建具などは非情に変化が分かりやすいです。

良質な木素材は使おうが集成材を使おうが木製であれば変化が生じます、梅雨時期に歪みや反りなど修正することは難しい理由もあり(施してもすぐ変化する為)
木が動きが緩やかになったタイミングで歪みを修正する機会が多い為先ずは様子を見つつ極端な変化が生じた場合は予め相談といった流れで対処すると良いでしょう。

4.無垢フローリングを検討中の方へ|梅雨を乗り切るポイントと選び方

季節ごとの変化も知っておけば、安心して選べる。

梅雨がある日本だからこそ適材適所の選び方

適材適所の選び方

オークや栗といった広葉樹と呼ばれる樹種に関しては、湿気にやや強く寸法安定性が高いため、針葉樹に比べ(杉やヒノキなど)梅雨時期も変形しにくい傾向があります。
一方で、パインや杉などの柔らかい木(針葉樹)は湿気に敏感に反応します。

しかしながら敏感に反応し変化することが悪いわけでは無く元の形に戻っていく速さも比例する為ある程度乾燥する気候に差し掛かると元の形状に。
針葉樹は夏に差し掛かる前に戻っていたケースがあり、広葉樹は緩やかに形状変化するなど特性を知ったうえでお選び頂くのも良いかと思います。

初めてなら「節あり・ワイド幅」は注意して選ぼう

無垢フローリング 節あり・ワイド幅

幅が広く、節のあるデザインは見た目にインパクトがあり人気ですが、幅が広くなるほど湿度の変化によって動きやすいのも事実ございます。
施工環境や管理のしやすさによっては、やや慎重な選択が求められます。

初めての無垢フローリングをお選び頂くのであれば、90m幅・120mm幅など乱尺タイプや、節の少ないグレードからスタートするのもおすすめです。

自然素材だからこそ、長く付き合える視点で

無垢材は、四季のある日本の気候と呼吸を合わせながら変化し続ける、まさに生きた素材
時に手がかかることもありますが、それこそが愛着や暮らしの実感につながっていくポイントでもあります。

経年変化(時をえて色調が変化する事象)も然り無垢フローリングの「動き」や「呼吸」を理解しながら付き合っていく。
ふとした瞬間につけてしまった傷やお子様が小さい時につけた傷など意外と消せないものです。
工業製品ではない為長らく同じ表情では無い点をご理解頂いた上でご検討頂くことをお勧めしております。

5.まとめ|季節とともに楽しむ、無垢材のある暮らし

梅雨の湿気や変化を心配する声はとても多いですが、ちょっとした工夫と心構えがあれば、無垢フローリングは十分にその魅力を発揮してくれます。

むしろこの季節を乗り越えることで、無垢材のよさや頼もしさを、より深く感じていただけるはず。

自然素材だからこそ、手をかけた分だけ応えてくれる素材。
ぜひ、季節ごとの変化を味わいながら、無垢材との暮らしを楽しんでくださいね。

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