無垢材は高い?フローリング材の価格相場をプロが徹底解説

無垢材は高い?フローリング材の価格相場

ご自宅を新築される・リフォームされる際にオンライン上でフローリングを調べられたり、ショールームへ行ってみたりとかなり選択肢が多く用途に応じて検討しないといけずどうしてもフローりリング選びは迷いが生じてしまうのではないでしょうか。

今回は無垢フローリングだけでなく、各種フローリング材に対してどういった種類や特徴があり価格帯はどの程度なのか併せて解説していきたいと思います。

1.木質フローリング材の種類と価格相場

先ずフローリングと言えども沢山種類やデザインなど多く、同時に価格帯も広い上どのようにお部屋に合わせていくか分かりづらいかと思います。先ず木材を用いて床材として分類される木質フローリングの主な種類は下記の通り3つに分類されます。

  • 種類①突板フローリング
  • 種類②挽板フローリング
  • 種類③無垢フローリング

木質フローリング3種の大まかな特徴と価格を比較する際㎡おいくら?1坪の価格帯など比較する際の単位を用いるのですが今回は1平方mあたりおいくらか参照していきたいと思います。

床材の種類 床材の写真 価格相場
種類①突板フローリング 突板フローリング 4,000円~
種類②挽板フローリング 挽板フローリング 6,000円~
種類③無垢フローリング 無垢フローリング 3,000円~

種類①突板(つきいた)フローリング

突板フローリング

突板フローリング0.3〜1mm程の木材をスライスした表層材(化粧板)を張り付けているフローリングでございます。木質フローリングの中では安価であり、デザインも豊富で手に入れやすい点が特徴です。

伸縮や反り・木割れなどのリスクが少なく、加工性能が高いのですが表層材が薄い為木質フローリングの中では硬いニュアンスであり傷が付くと補修しにくいのが難点と言われております。

突板フローリングは㎡価格にして4,000円~がおおよその相場と言えるでしょう。木質フローリングの中でも安価であり安価なフローリングを探してみるとネットでもホームセンターでも手に入れやすい点も魅力の一つです。

勿論安価な突板フローリングばかりでなく意匠性にこだわっている規格や防音や防傷キズ加工など施しているメーカー品は高価なものもございます。無垢材的な質感や耐用年数の観点からはやや劣るものの、メンテナンスをしなくても良い、コストパフォーマンスと言った点では優れているのが特徴です。

種類②挽板(ひきいた)フローリング

オーク挽板フローリング

挽板フローリング鋸(のこ)刃で切り出す表層材を挽板と呼称され2-4mm程の天然木単板を合板に張り付けているフローリングでございます。木質フローリングの中では高価な部類に入り、床暖房に対応している規格が多く銘木を堪能できる商品ラインナップも各社展開しております。

収縮や反りなどのリスクが少ない上、無垢同様の手・足触りを感じることができ幅広(150mm幅以上)の規格や全て一枚板の為空間が広く見え高級感を演出する際にお勧めのフローリングです。

挽板フローリングの価格相場は6,000円~が一般的な相場です。近年SDGsなどエコロジーの観点から世界的な需要があり、一枚板かつ銘木の規格ですと年々高くなっている傾向にあります。

床暖房対応・幅が広い・一枚板・無垢材なのに反りや収縮のリスクが少ないなど無垢フローリングのデメリットを解消している点も大きなポイントであり、今後さらに需要が見込まれる規格の一つと言われております。

以下のボタンより、挽板(ひきいた)フローリングの一覧をご覧いただけます。

種類③無垢フローリング

無垢フローリング

無垢フローリングは無垢材を切り出し床板1枚が100%木材である木質フローリングでございます。無垢フローリングは日々呼吸する為収縮や反りなどが懸念されますが、お部屋を調湿する効果や消臭・脱臭効果などが期待できます。

木質フローリングの中では中価格帯に入りますが樹種や規格によって変動致します、自然派志向の方や健康志向の方々に人気のフローリングでございます。

無垢フローリングの相場の場合、杉や檜(ヒノキ)など国産材でおなじみの針葉樹とオーク(楢)やチークなど外国産の広葉樹で価格が大きく変わっていきます。針葉樹の場合は㎡あたり3,000円~また広葉樹の場合は4,500円~となります。

樹種やグレーディングと言われる節や色ムラの多さで価格が変動します、一概に無垢材と聞くと高価な印象ですが流通している樹種ですと安価なケースが多く反対に流通しにくい世界的に銘木とされるウォールナットやチーク、カリンなどは高価になります。

以下のボタンより、無垢フローリング・床材一覧をご覧いただけます。

2.最適なフローリング選びのヒント

おおよその木質フローリングごとの価格帯を解説致しましたが、では実際にフローリングを選ぶ際どういった基準で選んでいけば宜しいのでしょうか。木質フローリングを検討する上で端的に3点にまとめ解説致します。

見た目で変わる無垢と挽板フローリング

無垢フローリング ユニ

無垢と複合(突板・挽板)同じ木質フローリングでも、先ず見た目が異なります。無垢フローリングはユニ(united)と言って一枚板に対して3-5ピース継いでいる規格の商品が多く、勿論継いでいない規格(乱尺や一枚もの)もございますが継いでいる、継いでいないでお部屋の床面の印象は大きく変わります。

オーク 複合フローリング

反対に挽板フローリングや突板は一枚板の張り合わせている規格が多く、無垢材では再現できにくい幅広の床材(150-190幅)があります。自然派を趣向の方は無垢フローリング、高級感や床面をあまり主張したくない場合は挽板フローリングなどご用途に応じてご検討・選定頂くことがポイントでございます。

木質感の度合い

木質感の度合い

手触りや足触り等木質フローリング3種を比較すると大きく異なります。無垢フローリングは生粋の木材の為木質感を十分に堪能できます、しかしながらウレタン塗装と言って衝撃や傷を軽減する塗料が施されていると木質感を期待出来ないのですがこちらもご用途に応じて表層の塗装を選定されることをお勧めしております。

挽板フローリングも無垢同様ウレタン塗装で無くオスモ・ワトコ社などオイル塗装を施していれば木質感を堪能することが出来ます、無垢では無く張り物なんでしょ?と仰る方いらっしゃいますが見た目や触り心地は無垢フローリングと遜色ないかと思います。

突板フローリングはウレタン塗料を施しているケースが多く光沢があり、触れると冷たく木質感は期待出来ない床材が多い印象です。木質感をお求めの場合は無垢フローリング若しくは挽板フローリングがお勧めだと言えます。

 

お掃除やメンテナンス性

フローリングを選ぶ上で日々のお掃除面やメンテナンス面は重要なポイントでしょう。代表的な塗装2種ウレタン塗装とオイル塗装を比較すると下記の通り。

ウレタン&自然塗料の塗装別の特徴

ウレタン樹脂塗装/塗膜系塗料 浸透系自然塗装/オイル仕上げ
塗膜 樹脂の塗膜がある 塗膜がない
光沢や艶感 工業的な艶と光沢がある 自然な艶感がある
撥水性 ◎撥水性
塗膜により水気を通さない
〇撥水性
油分やロウで水気から保護する
耐久性 〇擦り傷
△打ち傷
△擦り傷
△打ち傷
塗膜の硬さ 硬い なし
経年変化 数年をかけて塗膜が劣化する 塗料が取れると表面がカサつく
色があせる
掃除お手入れしやすさ ◎掃除機、拭き掃除
◎水拭き雑巾掃除
◎掃除機、拭き掃除
〇水拭き雑巾掃除(月1回程度)
メンテナンス頻度
メンテナンスしやすさ
◎定期的なワックスは不要
△主に専門業者が再塗装する
△定期的なワックスがけが必要
◎手軽にDIYで再塗装が可能
メンテナンスの際のワックスの種類 ウレタン塗料専用ワックス 自然塗料専用ワックス
オスモ/リボス/蜜蝋ワックスなど

先ずオイル塗装のフローリングは木質感を堪能でき、工業製品のフロアと比べ足元が温かいなど木材が故の恩恵が有る反面、水拭きをする際水気を十分に取り除き拭き掃除をするなど、水気に注意しなくてはなりません。また1年~1年半に一回専用のメンテナンスワックスを廊下やリビングダイニング等よく歩行する箇所に塗布する必要があります。

ウレタン塗装は木質感こそ損なわれますがお掃除する上では合板のフローリング同様何も気にせずお掃除が出来ます。挽板や無垢フローリングは水気にそこまで強くない為雑巾で水拭きする際は水気を取り除き吹き上げるなど水気に対してケアしていかなくてはなりません。

そしてペットやお子様が小さいと床面の傷や凹みなど懸念されることが多いのではないでしょうか、突板フローリングは深い傷がついてしまうと修復不可の場合もありますが無垢や挽板フローリングは床材表面を削って修正できるメリットがございます。これまで3点挙げましたが同じ木質フローリングでも表層の塗装によって一長一短あり、ご自身の趣向や日常のルーティンや生活感など想定し選定されることをお勧め致します。

3.無垢フローリングは高いのか?

最後のテーマはそもそも無垢フローリングは高いのか?に関して。相場の回にてお伝えした通り樹種や規格によって安価・高価な床材がございます。ではなぜ無垢フローリングが高いような認識がつくのか解説致します。

施工面からみた無垢フローリング

無垢フローリング 施工

そもそも突板フローリングと無垢フローリングを施工する際比較すると何が異なるのでしょうか?施工面から考察すると張り手間が一つのポイントとなるでしょう。無垢フローリングは無垢板一枚ごとに床張りしなくてはならず、合板フローリングや突板フローリングなどは1820×303(2p.3p)とユニットになっている為張り手間を極力抑えることが出来ます。

また無垢フローリングは室内の温度や湿度など環境によって収縮をする為収縮する幅を設ける(クリアランス)点や部屋の四隅の巾木部など納まりなど新調かつ丁寧な作業が求められる為お時間がかかってしまう=施工コストに関しては無垢フローリングが高いと言えます。

耐用年数から見た無垢フローリング

実際に居住し長いスパンで耐用年数といった観点からみるとどうでしょうか。賃貸物件などに使われる合板フローリングや突板フローリングの耐用年数は10-15年程だと一般的に言われております。無論丁寧に床面に労わりケアし続けるとさらに耐用年数は伸びるかもしれません。

突板フローリング 剥がれ

無垢フローリングの場合現存している歴史的建造物等比較すると果てしないのですがおおよそ耐用年数は30年~と言われております。無垢フローリングは単層いわゆる一枚無垢材なので、突板や合板フローリングなどの表層の化粧材が剥がれるなどのリスクも無く構造がシンプルな点が要因の一つとして考えられるでしょう。

長い目で見て床材の張替えするタイミングなど考慮すると適切な環境でケアすれば無垢フローリングはコストパフォーマンスに優れているのかもしれません。

メンテナンス面から見た無垢フローリング

メンテナンス面から見た無垢フローリング

突板や合板フローリングなど表層にコーティング処理を施している床材は定期的にワックスを塗布しなくてはなりません。しかしながらワックス・メンテナンスフリーの商品もございます。無垢フローリングはウレタン塗装の規格の床材は基本ワックスフリーなのですが、塗料が剥げ出すと再塗装する必要がございます。オイル塗装のフローリングに関しては、1-1年半に1度メンテナンス用のオイルを塗布する必要がございます。

突板や合板フローリング、そして無垢フローリングのメンテナンス面を比較すると表層の塗料によりコストがかかるといった具合でしょうか。

無垢フローリング サンディング

では床面に傷やクラックなどダメージが付いた場合はどうでしょう。突板や合板フローリングは表層の化粧材が薄い為深い傷を負うと、放置するか部分的に張り替えるといった選択肢になります。無垢フローリングの場合はサンドペーパー等で削り塗料を塗ると元通りになるので修繕する観点からコストや時間は安価になると言えます。

4.無垢材は高い?フローリング材の価格相場まとめ

いかがでしたでしょうか、木質フローリングの種類から各種違い、そもそも無垢フローリングが高いのか?解説していきました。繋がっているようで局所的な記述になりましたが弊社ショールームにてご案内する際に上記順を追って常々ご案内している内容になります。

同じように見える木質フローリングの中でも違いがありどの規格も一長一短あり正直お施主様から見ると意匠面やコスト面、床材を張った後のこと等々分かりづらい点が多いのが事実です。直感的に選定される点も大事ですがどのような作り、見え方、生活しているイメージが湧き親しみやすいなど背景やイメージがあると後々後悔が少ない(しない)結果になるかと思います。

上記にてつらつらと書いた内容以外でも不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
無垢フローリング専門店キャスオンラインショップでは無垢フローリングをご検討頂く方のために弊社商品3種まで無料でサンプルを全国発送しております。以下より無垢フローリング一覧(床材ラインナップ)を掲載しておりますので気になる床材がございましたら是非カットサンプルをお手に取って頂き質感をご堪能下さい。

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