床材選びはニーズと用途別で決める!主要床材4種で徹底解説。
2023.11.16
フローリングや床材の種類は、非常に多岐にわたりその特徴も様々です。新築住宅やリノベーション、店舗の内装など様々な用途で使用される床材は、意匠性や住み心地を左右するだけに慎重に選びたいものです。
本日は、以下の2つの観点からおすすめの床材の種類を紹介します。
- [ポイント①]
重要視するニーズで変わるおすすめの床材 - [ポイント②]
目的や用途別で変わるおすすめの床材
目的やニーズにより選ぶべき床材は変わってきます。
この記事では無垢フローリング床材専門店「キャスオンライン」の冨島が無垢フローリングにまつわる知識やお手入れ方法などをわかりやすく解説していきます。豊富な床材の種類からその特徴を理解して納得できる床材選びにお役立てください。
1.重要視したいニーズで変わるおすすめの床材
「どのような床材が適しているのか?」は、床材に求めるニーズによって変化します。ここでは重要視したいニーズに分けておすすめしたい最も代表的な4種類の床材をご紹介しています。
◆重要視したいニーズで変わる4つの代表的なおすすめ床材
- A:意匠性&質感重視なら
無垢・挽板フローリング材がおすすめ - B:機能性&メンテ重視なら
複合フローリング材がおすすめ - C:傷や汚れへの耐性重視なら
フロアータイルがおすすめ - D :施工性やコスト重視なら
クッションフロア(CFフロア)がおすすめ
各種フローリング材の特徴も併せて記載していますので是非参考にしてみてください。
意匠性や質感重視なら
無垢&挽板フローリングがおすすめ!
無垢材や挽板フローリング材は、木材の素材感が強く質感に優れているので以下のようなニーズで床材をお探しの方におすすめです。
◆下記のようなニーズをお持ちの方におすすめです。
- 「床材の木質感にこだわりたい」
- 「無垢材の質感が好きで意匠性を重視したい」
- 「踏み心地や肌触りにもこだわりたい」
このようなニーズに対しては、
- ・A-1:無垢フローリング
- ・A-2:挽板(ひきいた)フローリング
の2つの床材をおススメしており、その理由を順に解説いたします。
A:無垢・挽板フローリング材の特徴について
A-1:無垢フローリング
無垢(むく)フローリングとは、木材から切り出した無垢材をそのままフローリングに加工した床材です。表層及び内部まで同一の樹種で形成されることから専門的には単層フローリングと呼ばれます。無垢フローリングは、節や色むらといった木材の特性がそのまま床材に反映されています。
(無垢フローリング材の主な4つの特徴)
- 特徴①
木質感が高く高い意匠性が実現できる - 特徴②
樹種の違いやグレーディングによって表情が大きく変わる - 特徴③
施工には、技術が必要で手間がかかる。 - 特徴④
加工や取り扱いには専門性が求められ大量生産が出来ない
では次に、A-2挽板(ひきいた)フローリングについて解説します。
◆A-2:挽板(ひきいた)フローリング
挽き板(ひきいた)フローリングとは、2~4mm程度の無垢材を合板基材に貼り合わせた複合フローリングです。無垢材の高い意匠性と複合フローリングの機能性を併せ持つハイブリッドタイプのフローリング材です。
自然環境保護への意識が高いヨーロッパを中心に無垢フローリング材の代替として広く普及していき、近年では意匠性の高さと床暖房等への対応が可能なことから日本の大手建材メーカーの最高級ラインナップなどに加わって広く普及しつつあります。
(挽板フローリング材の主な4つの特徴)
- 特徴①
無垢フローリング同様に高い意匠性が実現できる - 特徴②
樹種や種類やグレーディングは無垢材ほど多くない - 特徴③
収縮や膨張などの変化が少なく床暖房等に使用できる - 特徴④
加工や取り扱いには専門性が求められ大量生産が出来ない
では次に、機能性やメンテ重視の方におススメの床材を解説します。
機能性やメンテ重視なら
複合フローリング(突板・シート)がおすすめ!
複合フローリング材(突板・シート)は、各社大手建材メーカーから販売されており以下のようなニーズで床材をお探しの方にお探しの方におすすめです。
◆下記のようなニーズをお持ちの方におすすめです。
- 「木質感よりは豊富な機能性から床材を選びたい」
- 「定期的なメンテナンスは避けたい」
- 「大手建材メーカーの床材から選びたい」
これらのニーズに対しては、B複合フローリングの床材をおススメしており、その理由を次で解説いたします。
B:複合フローリング材(シート・突板)
複合フローリングは、国内で最も流通している木質系のフローリング材です。合板基材に高精度の木目等を印刷したシートを張り合わせたのがシートタイプの複合フローリングで、合板基材に0.2㎜~0.5㎜程度にスライスした無垢材を張り合わせたのが突板タイプの複合フローリングです。
大量ロットでの生産が可能で大手建材メーカーが主体的に販売しています。色味や塗装など各メーカーごとに様々なラインナップがありホームセンターなどでも手軽に購入できます。
(複合フローリングの主な4つの特徴)
- 特徴①
各社建材メーカーのブランド品として販売されている。 - 特徴②
大量ロットの量産が可能でネットやホームセンターでも気軽に購入できる。 - 特徴③
機能性やデザインなど各社メーカーごとに豊富なラインナップが存在する。 - 特徴④
施工性にも優れる反面でどこか工業的な質感がする
次は、キズや汚れへの耐性重視の方におススメの床材を解説します。
◆無垢材選びで参考になる解説ページ
◆無垢と合板の違いの詳しい解説ページ
◆床材人気ランキングTOP30ページはコチラ
傷や汚れへの耐性重視ならフロアタイルがおすすめ!
フロアタイルは、硬質の塩ビ系素材の床材で以下のようなニーズで床材をお探しの方におすすめです。
◆下記のようなニーズをお持ちの方におすすめです。
- 「硬さがあり土足を前提とした床材を採用したい」
- 「傷や汚れ・水気にも強い床材を探している」
- 「コンクリートの下地に直貼りしたい」
これらのニーズに対しては、Cフロアタイルをおススメしており、その理由を解説いたします。
C:フロアタイルの特徴について
フロアタイルとは、合成樹脂の塩化ビニールなどを主原料として工業的に生産されるビニール系の床材です。
木目調や石目調など様々な柄や色味の商品があります。接着剤で簡単に施工でき、キズや汚れ・水気に対して耐性があるので商業店舗や住宅の水回りなどでも多く使用されています。
(フロアタイル材の主な4つ特徴)
- 特徴①
デザインやサイズが豊富 木目調や石目調など様々なデザインから選べる - 特徴②
厚み3~5㎜と比較的薄く上張りで接着剤等で簡単に手施工できる - 特徴③
クッション性はなく比較的に硬いが汚れや水気にも強い - 特徴④
質感は印刷されたプリントの為、工業的な質感
次は施工性やコスト重視の方におススメの床材を解説します。
施工性やコスト重視ならクッションフロアがおすすめ!
クッションフロアは、弾性がある塩ビ系素材の床材で以下のようなニーズで床材をお探しの方におすすめです。
◆下記のようなニーズをお持ちの方におすすめです。
- 「コストが安い床材を探している」
- 「施工が楽で工期が短い床材を探している」
- 「居住を前提として踏み心地が良い床材」
これらのニーズに対しては、クッションフロアをおススメしており、その理由を解説いたします。
D:クッションフロアの特徴について
クッションフロアは比較的に弾性があり踏み心地が柔らかく、逆にフロアタイルは硬度があり傷に強いといった違いがあります。
クッションフロアもフロアタイル同様に合成樹脂や塩化ビニールを主原料として製造されます。施工性に優れボンドなど接着剤を使用して既存床の上からでも施工することができます。
商業店舗やオフィス、住宅の脱衣場などに頻繁に使用されています。
(クッションフロアの主な4つの特徴)
- 特徴①
長尺のロールタイプで施工は簡単 - 特徴②
厚み3㎜前後と比較的薄く上張りで接着剤等で簡単に手施工できる - 特徴③
クッション性があり、比較的柔らかいので居住空間でも頻繁に使用される - 特徴④
水気には強いが、傷や熱には弱い
2.目的や用途別で変わるおすすめの床材
床材は、用途や使用する場所によって向き不向きがあります。ここでは一般的に良く使用される床材を住宅や店舗など利用用途ごと図式にまとめてみました。利用用途に応じてそれぞれに違った意匠性や機能性など目的の用途ごとに最適な床材を確認してみてください。
住宅や居住空間なら
木質フローリング(無垢・複合)
がおすすめです!
一般的に床材を最も身近に感じられるのは住宅です。住宅に使用される床材は、意匠性などの見た目と住み心地などの機能性が求められます。日々生活をする居住空間だけに意匠性だけでなく住み心地の良い床材という意味で木質系のフローリングが採用されることが最も一般的です。
アパートや賃貸物件賃貸物件なら
複合フローリングやフロアタイル
がおすすめです!
アパートなどの賃貸住宅では、居住者の入退室が頻繁に想定されます。近年は傷や汚れに対する耐性の高い複合フローリング(シートタイプ)が頻繁に使用されています。頻繁な手直しなどを想定して施工性やコストが重視される場合には、フロアタイルやクッションフロアなどが多く使用されています。
飲食店や路面店舗なら
無垢・挽板フローリングやフロアタイル
がおすすめです!
飲食店や路面店舗では、意匠性が求められるケースと施工性や機能性が求められケースの両極端に分かれる場合が多いようです。高い意匠性やデザインが求められる場合には無垢フローリングなども頻繁に使用されます。店舗内で提供される商品やサービスによって求められるニーズが大きく異なるという特徴があるようです。
オフィスや事務所なら
フロアタイルやタイルカーペット
がおすすめです!
事務所やオフィスといったお仕事を目的とした場所では、土足での使用が想定されます。頻繁に人の出入りが想定されるため、施工性の良さや耐久性を考慮したフロアタイルやタイルカーペットなどが選定されやすい傾向にあります。
商業店舗(モール店舗など)なら
フロアタイルやタイルカーペット
がおすすめです!
商業店舗では、店舗の入れ替えなどが想定されるので施工性に優れたフロアタイルなどの床材が頻繁に使用されています。フロアタイルは、デザインも豊富で直貼りが基本なので商業店舗などでの施工の際にも段差などが発生しにくいというメリットもあるようです。
3.床材は実物サンプルでの確認がおすすめの3つの理由
フローリング材や床材は、ニーズや用途によって推奨される材質が変わることをお伝えしてきました。具体的に床材の選定を始める際には実物サンプルを取り寄せたり、ショウルームでの実物の確認をおすすめします。
◆床材の実物サンプル画像
◆床材サンプルを実物確認した方が良い3つの理由
- 理由①
床材は、施工面積も広く室内の意匠性を大きく左右するから - 理由②
床材は、足や手など体に触れる事が多く硬さや質感の確認が重要だから - 理由③
色味や質感は実物で確認した方が失敗が少ないから
実際に施工した床材やフローリングが、思ったものと違うといったミスマッチは頻繁にあります。主に色味や硬さ、表面の質感や塗装の艶感などを確認すると良いでしょう。特に居住空間に使用する床材は、張り替えが簡単には出来ないので実物での確認がベストです。
床材は施工面積も広く内装の意匠性を大きく左右します。またフローリング材などの質感や硬さは、足ざわりや踏み心地などの快適性を左右するので画像やカタログではなく実物のサンプルやショウルームでの確認が良いでしょう。
◆フローリングサンプルでの確認ポイントを詳しく解説
4.床材・フローリング材価格の目安は?
フローリング材選びにおいて価格面も気になるところです。大まかな目安の価格を把握しておくと施工したいフローリング材の選定に大変役に立ちます。あくまで商品の価格の目安ですが、施工代等は含まれていませんので参考にしてみてください。
◆床材の種類ごとの価格のイメージ図
◆床材の価格の目安
タイプ | 価格の目安(m²単価)※施工費は含まず |
---|---|
【木質フローリング】 無垢・挽板フローリング材 | 4,000円~10,000円/m2程度 |
【木質フローリング】 複合フローリング材(突板・シート) | 3,000円~6,000円/m2程度 |
【塩ビ系硬質床材】 フロアタイル | 2,000円~4,000円/m2程度 |
【塩ビ系弾性床材】 クッションフロア(CFフロア) | 1,000~2,000円/m2程度 |
◆床材の価格を比較する際に便利な広さの基準単位
1㎡とは
1坪とは
1畳とは
フローリング材や床材の価格を比較する際の基準となる単位を知っておくと大変便利です。床材ごとに1ケース当たりの梱包数量に違いがあり同一の基準単位で比較することにより価格での比較検討が容易になります。1枚や1ケースごとの広さをm²に換算して金額を割るとm²当たりの単価が出ます。
- -基本は1m²当たりでの検討が比較しやすい。1m²=1m×1mの広さです。
- -ケースごとの梱包m²数量を確認してm²当たりの価格で比較する
- -広さの単位としては坪(1坪=3.3m²)や畳(1畳≒1.65m²)がある。
まとめ 床材選びはニーズと用途別で決める!主要床材4種で徹底解説
コチラの記事では床材やフローリング選びの際に参考にしていただきたい選び方の切り口をいくつか紹介させていただきました。床材に求める質感や機能性によって適切な床材は当然のように変わります。また目的や用途によって選ぶのも大切です。フローリング材を選ぶ際の参考にしてみてください。
無垢フローリング専門店キャスオンラインショップでは無垢フローリングをご検討頂く方のために弊社商品3種まで無料でサンプルを全国発送しております。以下より無垢フローリング一覧(床材ラインナップ)を掲載しておりますので気になる床材がございましたら是非カットサンプルをお手に取って頂き質感をご堪能下さい。
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