桜(サクラ・樺桜)無垢フローリングの魅力や特徴とは?経年変化の様子を紹介!
2022.01.08
桜材の無垢フローリングは、無垢の床材を代表する樹種として日本国内で広く流通しています。優しい色合いのサクラ材は、いくつかの産地に分かれその特徴にも若干の差があります。サクラ材やカバ材の樹種の特徴や魅力について解説していきます。

目次
- 1:サクラ(桜・樺桜)材の原産地や木材の特徴とは?
- 1-1:桜材の原産地
- 1-2:西南樺と東北樺の違い
- 1-2:樺桜の特徴や用途
- 2:桜材の無垢フローリングの3つの魅力とは?
- 2-1:リーズナブルな価格が魅力の桜材無垢フローリング
- 2-2:無垢材として長年の実績ある樹種
- 2-3:清潔感のある意匠性
- 3:桜材の経年変化とその他特徴
- 3-1:桜材の経年変化
- 3-2:セレクトやラスティックといった豊富なグレーディング
- 4:桜材を長持ちさせる手入れ方法
- 4-1:ウレタン塗装/UV塗装の無垢フローリングのお手入れ方法
- 4-2:自然塗装/オイル塗装の無垢フローリングのお手入れ方法
- 4-3:無垢の床材におすすめのオスモワックス
- 5:まとめ
1:サクラ(桜・樺桜)の原産地や無垢材の特徴とは?

[桜材の原産地]
無垢フローリング材で指す桜材とは、一般的な桜(ソメイヨシノなど)ではなく山桜や樺(カバ)などの樹種を総称して「桜材」と呼ばれています。
日本で流通している桜材の無垢フローリングは、中国やミャンマー国境付近に自生する西南樺(チャイニーズバーチ)とロシア国境付近に自生する東北樺(ロシアンバーチ)に大別されます。樺材は、桜材と木肌や色味が似ていることから日本ではサクラ材の総称で呼ばれています。
[西南樺と東北樺の違い]
中国やミャンマー国境付近に自生する西南樺(チャイニーズバーチ)は、ベージュ~ピンクの木肌の色味が特徴です。西南樺には、ベージュやピンクの色味が混在し無垢材特有の色むらがあります。ロシア国境付近に自生する東北樺(ロシアンバーチ)は、メープルにも似た白い木肌の色味を持っています。東北樺は、主に辺材(白太)を使用して無垢フローリング材を形成しますが色むらは非常に少ないのが特徴です。ただし、芯材(赤味)部分は茶~黒の色味を持ちローグレードのフローリング材には辺材と芯材が混在しています。
画像:西南樺桜(チャイニーズバーチ)
画像:東北樺桜(ロシアンバーチ)
[樺桜の特徴や用途]
樺桜は、なめらかな木肌で加工性が良く塗装のりも良いため無垢フローリング材として多く利用されています。カバ(バーチ)は、北海道に自生する白樺やマカバと同様の樹種です。木材自身に含まれる油分は、比較的に少なく塗装を施していない状態では乾燥に弱いため収縮しやすい樹種と言えます。床材以外には、イスやテーブルの家具や合板の原材料として利用されています。
2:桜材の無垢フローリングの3つの魅力とは?
桜(樺桜)材の無垢フローリングは、無垢の床材の中でも定番的な人気があります。桜材の無垢フローリングの魅力について解説していきましょう。

「リーズナブルな価格が魅力の桜材無垢フローリング」
樺桜の無垢フローリング材は、広葉樹フローリングの中でも供給が安定している樹種と言えます。そのため価格的に他の広葉樹と比べ割安でリーズナブルな価格で購入することができます。日本で桜材として流通している西南樺や東北樺などの無垢材は、グレーディング(等級)も豊富で同一の樹種でも価格に応じて選ぶこともできます。
「無垢材として長年の実績のある樹種である」
世界には様々な樹種が存在し日本でも床材として利用されてきました。床材として不向きな樹種や安定供給ができない樹種は長続きしない傾向にあります。樺桜は、多くの樹種が淘汰される中で長年にわたり日本で流通してきた実績があります。品質や価格が安定していることが長年の実績の裏付けでもあり桜材の魅力とも言えます。
「清潔感のある明るい色味」
樺桜のベージュ~ピンクの色味は、清潔感のある淡い色合いが魅力です。明るい色味の樺桜は、比較的に女性からの支持が高い樹種と言えます。白やベージュといった明るい色彩には、お部屋を広く見せる効果や明るく見せる効果があります。採光が取りにくいお部屋などにもお勧めの樹種です。
3:桜材の経年変化とその他の特徴
参考)西南樺桜(チャイニーズバーチ)
参考)西南桜 5年後の経年変化
日本で流通している樺桜は、大きく分けて西南樺桜と東北樺桜に大別されます。経年変化に伴う色味の変化の特徴は以下のようになります。
西南樺桜の経年変化
ピンクやベージュの色味が混在する西南桜は、時間の経過とともに色味が濃くなる傾向あります。ピンクの部分は、赤っぽく変化していきベージュの色味は黄色に変化していきます。
東北樺桜の経年変化
白い東北樺桜は、時間の経過とともに黄色く変化していきます。淡い白色が特徴の東北樺桜は、日焼けによる経年変化で色の変化が大きいのが特徴です。。
「セレクトやラスティックなど豊富なグレーディング」
樺桜は、原材料が豊富で安定的な供給が可能な広葉樹として長い実績があります。節などを含まないプライムグレードや節や辺材(白太)を含むリーズナブルなラスティックグレードなどの数種類のグレーディングからチョイスできます。無垢材の表情や価格に合わせて気に入ったグレーディングの無垢材を選べるのも桜材の特徴と言えます。
参考)無垢フローリング材のグレーディング

無垢フローリングのグレーディングや種類、知識に関する解説ページはコチラ
無垢フローリングの選び方に迷ったらこちらの特集ページをご覧ください。
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4:樺桜の床材を長持ちさせるお手入れ方法

樺桜材のフローリングのフローリングを長く美しく保つお手入れ方法について解説していきましょう。無垢フローリングの表面の塗装の状態を確認してそれぞれの塗装に合わせてお手入れすることが重要です。表面の塗装の状態によってお手入れ方法が変わります。
[ウレタン塗装/UV塗装 無垢フローリングの日々のお手入れ方法]
ウレタン塗装を施した無垢フローリング材は、掃除機で塵やごみを取り除くだけで結構です。どうしても水拭きが必要な場合には中性洗剤を薄めて硬く絞り汚れを取り除いてください。艶だしを目的としたフロアーワックス等をご使用の際にウレタン塗装専用のワックスを使用して事前に試し塗りを行い艶感を確認した方が良いでしょう。
通常のお掃除方法 | お掃除の際の注意点 | メンテナンスワックスの使用 |
---|---|---|
◎掃除機 ◎雑巾乾拭き ◎ドライシートでのお掃除 〇雑巾での水拭き ※雑巾を固く絞って使用する |
通常の掃除機でのお掃除や雑巾がけ等で問題はありません。水分や液体をこぼした際には速やかにふき取る事。 | 頻繁にワックスを使用する必要はありません。使用する際はウレタン塗装専用で試し塗りをして艶感を確認する。 |
[自然塗装/オイル塗装 無垢フローリングの日々のお手入れ方法]
浸透系の自然塗装を施した無垢フローリング材は、通常の掃除機で表面のごみやほこりを取り除いてください。表面の自然な艶感がなくなってきたら自然塗装専用のワックスやオイルでメンテナンスすることにより自然な艶感と保護性能がよみがえります。
通常のお掃除方法 | お掃除の際の注意点 | メンテナンスワックスの使用 |
---|---|---|
◎掃除機 ◎雑巾乾拭き ◎ドライシートでのお掃除 △雑巾での水拭き ※雑巾を固く絞って使用する |
通常のお掃除方法でOK。表面にオイルが塗装されていますので水拭きの頻度は少な目で。化学薬品の使用はNGです。 | オイル塗装用の専用メンテナンスワックスで定期的に油分を与えることで質感と保護性能を保つことが出来ます。 |
[無垢の床材におすすめのオスモワックス] ※ウレタン塗装には使用できません

オスモ社の自然塗料は日本国内はもちろん世界で利用されているドイツ発祥の無垢材専用保護塗料です。メンテナンス用の塗料として購入しておくと大変便利です。
無垢フローリングのお手入れに関する専用ページはコチラ
無垢フローリングのお手入れ(メンテナンス)・補修(リペア)について
フローリングの総合人気ランキングTOP30特集ページはコチラ
5:まとめ
桜材の魅力や特徴、お手入れ方法など解説してきました。桜材の無垢フローリングは総称であり厳密には樺桜と呼ばれています。淡い色味でお部屋を明るく彩ることができる無垢材として定番的に根強い人気のある樹種です。樺桜も西南樺桜と東北樺桜では色味が大きく変わることも重要なポイントとして抑えた方が良いでしょう。床材や無垢材の選定で桜材という選択肢で悩まれたらぜひ参考にしてください。