フローリング材の種類や特徴とは?
2023.01.28

目次
-
無垢フローリング/単層フローリング
-
複合フローリング/突板タイプ
-
複合フローリング/シートタイプ
-
複合フローリング/挽き板タイプ
1:.木質フローリング材には無垢と複合の2種類がある
床材として最も幅広く利用されている木質フローリング材には、大きく分けて
無垢材と複合フローリングの2種類があります。
無垢フローリング材/単層フローリング
切り出した木材をフローリング材として形成したタイプ。フローリング材の内部までが同一の木材で形成されるので単層フローリングとも呼ばれます。無垢材特有の木目や色味のムラ、節など様々な特徴を含んでいるので天然の木材ならではのばらつきがあります。また、樹種や規格、グレードによって価格が大きく変わります。
複合フローリング材(シート・突板・挽き板)
合板などの基材の表面にシートや無垢材を張り合わせたフローリング材を複合フローリングと呼びます。表層に使用する素材の違いからシートや突板、挽き板の3タイプに分けられます。
①シートフローリング
シートフローリングとは、合板基材などに木目やタイル調の画像などを印刷したシートを接着した複合フローリングです。近年の印刷技術の向上により本物のような木目やタイルのようなフローリングから一見してシートとわかるフローリングまで様々なラインナップがあります。こちらも大手建材メーカーが主体的に販売しており、ホームセンターなどでも気軽に購入できます。表面のシートの印刷には制限がないので突板や無垢と比べ豊富なラインナップが最大の特徴です。
②突板(つきいた)フローリング
突板(つきいた)フローリングとは、合板基材などに0.2~0.5mm程度のスライスした無垢材を接着した複合フローリングです。大量ロットでの生産が可能で大手建材メーカーが主体的に販売しています。色味や塗装など各メーカーごとに様々なラインナップがありホームセンターなどでも手軽に購入できます。
③挽き板(ひきいた)フローリング
挽き板(ひきいた)フローリングとは、2~4mm程度の無垢材を合板基材に貼り合わせた複合フローリングです。無垢材の高い意匠性と複合フローリングの機能性を併せ持つハイブリッドタイプのフローリング材です。自然環境保護への意識が高いヨーロッパを中心に無垢フローリング材の代替として広く普及していき、近年では意匠性の高さと床暖房等への対応が可能なことから日本の大手建材メーカーの最高級ラインナップなどに加わって広く普及しつつあります。
参照)木質フローリングタイプ別の価格と木質感のイメージ図

2.木質フローリング材タイプごとの価格の目安
タイプ | 価格の目安(m²単価) ※施工費は含みません |
床材ごとの主な用途 |
---|---|---|
シートフローリング | 3,000円~5,000円/m2 が主流 | 住宅 アパート マンション リノベーション住宅 店舗など | 突板フローリング | 3,000円~6,000円/m2が主流 | 新築戸建て住宅 マンション リノベーション住宅 店舗など |
無垢フローリング | 4,000円~12,000円/m2が主流 | 新築戸建て住宅 リノベーション住宅 店舗など |
挽き板フローリング | 6,000円~13,000円/m2が主流 | 新築戸建て住宅 リノベーション住宅 店舗など |
※上記の価格はあくまで参考の価格です。価格変動もありますので参考値としてご理解ください。
参照ページ:[床材の種類で比較 用途別床材おすすめガイド] (cas-online.jp)
3.フローリング材の広さを表す基準となる単位[m²・坪・畳]
フローリング材の拾い出しや価格を比較する際にもぜひ知っておきたい単位について解説しておきましょう。フローリング材は、一般的にケースで販売されます。しかし、梱包されているケースによって価格がまちまちです。そこで目安となる単位を覚えておくと大変便利です。以下のような単位が良く使われています。

[平米/へいべい]
建物や間取りの広さを表す最も一般的な広さの単位として
m²(平米・へいべい)の単位が用いられます。単純に1m×1m=1m²となります。
フローリング材の価格を比較検討する際にも最も有効な基準の単位となります。ケースごとに違うフローリング材も1m²当たりの価格で比較すると大変便利です。

[坪/つぼ]
土地や間取りを表す単位として一般的なのが坪(つぼ)という単位です。m²(平米・へいべい)と同様に国内で頻繁に使われる単位といえます。現在の基準では3.31m²=1坪という表記が一般的です。

[畳/じょう]
日本古来の畳の大きさから畳数(じょうすう)を使用される方もいらっしゃいます。
ただし、関東や関西などの地域によって畳1畳分の広さの基準が違う為、近年では1.65m²=1畳といった表現が一般的です。
4.フローリング材の種類で変わる厚みや幅の規格
無垢や合板フローリングでは、基本となる規格のサイズ(厚みや幅)にも違いがあります。
最もスタンダードな規格は、以下になります。
[無垢フローリングの一般的な幅や厚みは?]
無垢フローリングの一般的な厚みは15㎜がスタンダードな規格です。
無垢フローリングの一般的な幅は90㎜や120㎜がスタンダードな規格です。
[挽板タイプの複合フローリングの一般的な幅や厚みとは?]
挽板フローリングの一般的な厚みは12㎜や15㎜がスタンダードな規格です。
挽板フローリングの一般的な幅は150㎜や190㎜がスタンダードな規格です。
[突板・シートの複合フローリングの一般的な幅や厚みとは?]
突板・シートフローリングの一般的な厚みは12㎜がスタンダードな規格です。
突板・シートフローリングの一般的な幅は303㎜がスタンダードな規格です。
※突板・シートフローリングは溝の本数によって見た目が変わります。
※1本溝=150㎜幅程度 2本溝=100㎜幅程度
参照)用途別でよく利用されるフローリングのタイプ

5.フローリング材がお部屋のデザインを大きく左右する理由とは?
フローリング材の材質や色味が変わることによって内装のイメージは大きく変わります。フローリング材を使用する床面は、内装に占める面積から言えば壁の面積に次いで広いので内装に大きな印象に影響を与えるのです。フローリング材は、壁や天井材よりも内装におけるアクセントや意匠的な要素が高いので様々な材質や色味のフローリングが普及しています。
6.フローリング材を選ぶ際の重要なポイントとは?
一般的に壁や天井などのクロスと違いフローリングは張り替えるのが大変です。だからこそ長く愛用できる床材を選びたいものです。後悔しないためにもフローリング材を選ぶ際に抑えておきたい3つのポイントとして抑えておきましょう。
[意匠性]
意匠性とは簡単に言うと見た目になります。色味や模様などの意匠性が重要なポイントになります。同じブラウン系のオーク色でも無垢材や複合フローリングなどの材質によってその意匠性は大きく異なります。内装のイメージを大きく左右する要素が高いだけに意匠性に対してのこだわりポイントになっています。
[質感や肌ざわり]
見た目ではわからない肌触りや質感も確かめておいた方が良いでしょう。フローリング材は、壁や天井と違い素足で触れるという大きな違いがあります。樹種や塗装によって肌触りや質感は変わりますので、サンプル材やショウルームで実物の質感も確かめておきましょう。
[機能性とメンテナンス]
例えば、脱衣場などの水気の多い場所には一般的な木質フローリングは適しません。使用する用途に合わせて適切なフローリング材を選ぶ必要があります。また、長く美しく床材を保つ意味ではメンテナンス方法も確認しておくと良いです。
7.フローリング材で人気の色味や樹種とは?
フローリング材で定番的な人気の色味や樹種は実はそれほど多くありません。ここでは定番的な人気の色味と代表的な樹種についてご紹介しています。
人気のフローリング色トップ3

人気色No.1色:ライトブラウン~ブラウン
代表的な樹種:オーク(ナラ)/チェストナット(クリ)
[色の特徴]年代を問わずフローリングで最も人気のある茶系の中間色。

人気色No.2色:ベージュ~ピンク
代表的な樹種:サクラ(バーチ)/ブラックチェリー
[色の特徴]清潔感重視の中間色の人気の色味。比較的に女性人気の高い色味。

人気色No.3色:色:ブラック~ダークブラウン
代表的な樹種:ウォールナット
[色の特徴]近年の高級色の代名詞的存在。比較的に男性人気の高い色味。
上記のランキングはあくまで定番的な人気の色味を基本としたランキングになりますが、最新の樹種やフローリング材の人気ランキングは以下の参照サイトにてご確認ください。